No.25 自然王国 友が島
7月20日(日) |
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晴れ |
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7人 |
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和歌山県友が島 |
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大阪中央環状線 ―長原―阪和道貝塚――河合町――本谷林道通行止め― 蕎原―林道東川線―紀泉高原スカイライン――紀ノ川広域農道――加太港= 友が島=加太港―・・―阪高湾岸線 |
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7:40摂津南〜8:35岸和田(51k)〜9:40粉河ハイランド(紀泉高原)(74k)〜 10:50根来(100k)〜11:20加太港(128k)〜友が島〜17:16加太港〜 18:50りんくう(164k)〜20:40吹田(220k) |
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220km |
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・紀泉高原スカイライン ・友が島 ・りんくう公園マーブルビーチ |
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・阪和道岸和田 ・紀泉高原展望台 ・友が島 ・りんくう公園南 ・湾岸線泉大津 |
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◇阪和自動車道¥750、◇阪神高速¥¥1200、◇南海観光汽船¥¥1760、 ◇加太港駐車代¥¥300? |
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●紀泉高原スカイラインへのアクセスルートは狭い。 〇加太港へのルートも狭い。事前確認を。 ●乗船時刻に注意。加太港〜友が島間約20分。 〇加太港の駐車場にバイクを止めて観光船にて友が島へ行きます。 |
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梅雨明けは明日からという予報。さしずめ夏本番前の前夜祭? 次第に晴れてくる天候に、梅雨明けは今日じゃないかと思うほどの日ざしになってくる。いやぜったい本物の夏だ。そう思った。 阪和自動車道を貝塚ICで降りて少し走ると、一気に山々が迫ってくる。快調に進むものの、本谷林道が土砂崩れのため通行止め。別ルート選択に苦慮する。地元の人に何度も確認し、なんとか別ルートを見つけるが、この道で出られるのか?などと不安な気持ちのなかを進む。正直、景色を楽しむ余裕はない。疑心暗鬼だ。 |
本谷林道 |
本谷林道 |
本谷林道 |
林道東川線 |
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紀泉高原スカイライン |
紀泉高原スカイライン |
県道127号 |
県道127号 |
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紀ノ川広域農道 |
紀ノ川広域農道 |
しだいに磯の香りが強くなってくる。「近い!」強くそう感じた。にぎわう海水浴場を抜けると加太港が見えた。もう船が岸壁に着いている。赤い橋の手前を左にとり、「これでいいの?」と思えるような狭い路地をすすむ。「友が島行きのりば」の小さな看板が...。急いで右へ曲がる。ようやく現われた港。「えーっ!」なんてこと...。友が島行きの船はタッチの差で出航していたのだ。 「あと5分、5分早ければ『待ってぇー』が効いたのに..」とは駐車場のおばちゃん。夏期臨時便で増発しているとはいえ、次の便は2時間後の午後1時20分。友が島で食事を楽しもうと思っていたが、あきらめるしかない。しかしそれまでがまんできそうにもなく、2時間もあるのだからと加太を少し散策して見ることにした。 |
県道7号 |
県道7号 |
加太港乗船口 |
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歩くこと5〜10分。と、おいしそうな店を発見。活魚割烹「こてやす」営業中。めし発見!。ちょうど店に到着した車のグループと共に店へ入る。 「予約していた◯◯ですけど...」「どうぞ3階へ」との店の人の声。えっ、予約?活魚?割烹?高いのとちがうん?。「あのー7人ですけどいけます?」「定食あります?」「普通の定食あります?普通の..」(普通のってなんじゃい!)矢継早におばちゃんに問いかける。 「いま予約の人が来られたんで少し待ってもらわんとあかんかも...」「おばちゃん、普通の定食ある?」まだ聞く。ようやくこちらの思いを察してくれたのか「1200円の天ぷら定食とかあるよ」とのこと。ほっ...。「おばちゃん、1時の船に乗らんとあかんねん」....(中略)「ほな、なんとかしまっさ!」ってなことで結局1200円のお刺身定食に決定し、3階の畳の部屋へと通された。 |
調子に乗って冷たい生ビールまで注文し、くつろぐことに...。付き出しの煮物にもずく、それにさすがの新鮮お造り。たこなんて透明感すらある。貝のお吸い物に漬物までついて満足満足。 |
やがて到着した観光船に乗り込み出発。約20分の船旅が始まった。間近に見る島々。潮風が気持ち良かった。友が島に近づくとクルザーにジェットスキー、バナナボートなんかもあって、あー夏なんだなぁーと感じる。船は友が島で最大の島である沖の島に到着した。 |
友が島(虎島) |
友が島(沖ノ島) |
いよいよハイキングと探検が始まった。眼前の山が僕たちの気持ちをはやしたてていた。しかしなにこれ?あまりのごみの多さに大きく幻滅..。拾おうかとも思えないくらいの多量のごみが散乱している。「むむむむ...」ってな具合でとぼとぼと歩き出した。 しかしこの暑さに疲労がたまる反面、しばらく歩くと徐々に友が島の魅力にはまっていく自分に気付いた。それは、青い空に白さがまぶしい灯台にさしかかった頃だった。 |
灯台 |
第二砲台跡 |
第二砲台跡 |
砲台 |
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岬に出るとあざやかな緑の芝生の先に大海原が広がっていた。ゆったりと進む貨物船。潮風が暑さをやわらいでくれる。このまま時間よ止まれ....。 | |
再び灼熱地獄に戻った我々は第一砲台を経て、山道を「暑い暑い、ふうふう」と言って歩き、孝助松に到着した。 まず最初に目にしたのがまたまた青々とした芝生がまぶしいキャンプ場である。昔ながらの最小設備がほんものの予感だ。近年の至れり尽せりのキャンプ場に物足りなさを感じている諸兄方、はたまた便利さ一辺倒の都会生活から逃避を求める人にはいいかもしれない。 |
井戸を見つけた僕たちは一気にポンプを囲んだ。手動ポンプで水をくみ上げ、顔を、腕を流した。久しぶりの清涼感に包まれる、すこしぜいたくな気分になる。 |
孝助松 |
そこから少々登りをがんばってコウノ巣展望台に登ると、淡路島を眺めることができた。降りるとすぐに現われた第三砲台。ここは中に入れるみたい。足元に注意して十数段の階段を降りて行った。先は真っ暗。ひんやりとした様は別世界...いや、その不気味さから言って異空間と言ったほうが的を得ているのかもしれない。シーンとしていて、心臓の鼓動だけが聞こえるよう。下まで降りると反対側にも出口があって、先は見えていた。 「よし、あそこまで行って見よう」勇気をしぼって真っ暗闇を歩き出す。7人いるがなんとも気持ち悪い。 |
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中程まで来た。出口は依然見えるが、辺りは真っ暗。その先へなかなか足が進まない。なんかその先、横穴が開いているような気配。むろんなにも見えない。しかし通り抜ける時に何かが出てきそうないやな感じがする。後を振り返ろうとした時、腕にねちっとした生あたたかいものがあたった。「はっ!」一瞬ドキッ!!とする。声でメンバーのひとりの腕にあたったことがわかった。「すぐそばにいたのか」。それほどまでになにも見えない。進むべき方向以外には..。覚悟を決めて先へ進んだ。一歩一歩と足の感覚をたよりに、ただ出口を信じて。 |
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第三砲台跡の廊下 |
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入り口にたどり着いた我々は、そそくさに十数段の階段をのぼって表へと出た。 |
やがて山道を北垂水経由で乗り場まで戻ることにした。体は汗で気持ち悪かったが、友が島の自然と砲台跡の納涼体験にみんなの背中は満足げだった。 |
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いや、楽しみはもう一つ残っていた。「ビールのむぞお!」。船の時間には少々余裕をもって乗り場に着いた。だって行きの失敗を考えるとね...。それにビールの時間も必要だしね。自販機から出てきた冷たいビールを一気にのどに流しこむ。「あーっおいしいっ、幸せっ!」。海水浴からの帰りの人、磯のにおい。まさしく休日の夏、日本の夏?がここにはあった。船に乗った僕たちはクーラーの効いた船室と、潮風を感じに甲板に出たり入ったりしてはしゃいだ。 |
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やがて観光船は港に着いた。バイクとの再開も久しぶり。行きの時間に迫られて、あせって走った道を戻っていく。夏の海を感じてアクセルを開く。、大川トンネルを避け、峠を越える。眼下に広がる海を見つつ、短いワインディングを駆けた。さらに深日港から再び海岸線にルートをとって断崖の下、残り少ない海岸線を楽しむ。しかし淡輪に出ると、見てびっくりの大渋滞!。ぴくりとも動かない。幸いなことに路肩が広いため、こっそり慎重に車の横を抜けて行く。気温はまだ高かった。 |
県道65号 |
県道65号 |
県道65号 |
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府道63号 |
マーブルビーチ |
太陽はだいぶんと傾き、後方ではりんくうパパラの観覧車のネオンが徐々に、その色をあざやかにしていく。夕暮れ時、散歩をする人、釣糸を垂れる人、それぞれに休日を楽しんでいる様がシルエットとなり、対岸では関空島がせまる夕日に赤く染まりはじめていた。しばし、大自然をたたえた友が島と世界への扉、関空人工島とを対比して見ていた。みんなの瞳に映る今はどんな景色なんだろう。どんな思いでながめているのだろうか?。さあ、帰ろう。関空自動車道をくぐると阪神高速湾岸線に入り、それぞれのルートへと別れた。 |